岩手県介護福祉士養成施設協会

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介護福祉士になるには

介護福祉士の資格を取得するには、大きく分けると「養成施設ルート」と「実務経験ルート」の2種類があります。「養成施設ルート」は養成施設として指定を受けた専門学校などに入学し、規定の年数を修了することで、受験資格を得ることができる最短ルートです。「実務経験ルート」は実務経験が3年以上あることと、実務者研修を修了していることが受験資格を得る条件です。

介護福祉士を目指して~養成校学生雑談会~

インタビューの様子
  • 北日本医療福祉専門学校 1年 松岡 梨奈 さん(岩手県一関市出身)
  • 盛岡医療福祉スポーツ専門学校 2年 木村 航大 さん(秋田県鹿角市出身)
  • 専修大学北上福祉教育専門学校 2年 栁原 美琴 さん(岩手県花巻市出身)

※掲載情報・インタビュー内容は、
すべて取材した時点でのものになります。

介護福祉士を目指したきっかけは?

松岡
介護福祉士の母を見て育ったので、介護の仕事に興味がありました。小学生の頃に母の職場を見学し、やりがいについて聞いた際に「自分の仕事で周りの人が笑顔になって、『ありがとう』と言われることがすごく嬉しい」と話してくれたことを覚えています。それから、将来は母と同じ仕事に就きたいと思うようになりました。
栁原
私は幼い頃から祖父母と暮らしてきたので、高齢者がとても身近な存在でした。大好きな祖父母の手助けがしたい、という気持ちが芽生えたことがきっかけで、介護職への関心が高まりました。
木村
栁原さんと少し似ているのですが、僕も幼い頃から近所に住む祖父母の家に行き、一緒に過ごすことが多かったです。両親が共働きなので、仕事が終わるまで祖父母の家で過ごし、夕飯やお風呂を済ませることもよくありました。
松岡
二人とも、日頃から高齢者と触れ合う機会が多かったのですね。
木村
そうですね。数年前、祖父が高齢のため体が不自由になり、在宅介護を受けることになったのですが、いつも親身になって話を聞き、祖父の心に寄り添ってくれたのがケアマネージャー(介護支援専門員)の方でした。僕が祖父母の家を訪ねた際、その方と色々な話をしたことがきっかけで介護の仕事に興味を持ちました。
栁原
ケアマネージャーは介護保険サービスを受ける上で欠かせない存在ですよね。
木村
はい。当時は介護職のことを何も知らなかったので、家族ではない他人のことをこんなに親身に考えてくれる存在がいるというのは衝撃でした。すごく心が熱くなったというか…、「自分もこんな人になりたい」と思いました。
インタビューの様子

学校でどんなことを学んでいますか?

栁原
座学では、介護の歴史や制度はもちろん、認知症や障害の理解について学んでいます。2年生になってからは、医師や看護師が行う医行為の一部を介護福祉士が担う医療的ケアについても学んでいます。実習は、これまでに3回ほど行きました。
木村
僕も2年生になってから、医療的ケアについて学んでいます。学校で学んだ知識や技術を、実習先で実践していく感じです。1年生で4回ほど実習に行きましたが、毎回多くのことを学ばせていただいています。松岡さんは1年生だけど、実習はもう行きましたか?
松岡
実習はまだこれからなので、すごく待ち遠しいです!今は介護をする上で大切な考え方や、心と体の仕組みなどを授業で学んでいます。
栁原
そうなんですね。実習は楽しいですよ。最初は緊張するかもしれませんが、遠慮しすぎず、積極的に取り組むことが大切だと思います。
木村
そうそう。あとは利用者さんや職員の方への挨拶はしっかりと。初日の第一印象はとても重要です。
松岡
先輩方のアドバイス、すごく参考になります。実習は自分なりに楽しんで、成長できるように頑張ります!

実習や授業で印象に残っていることは?

木村
実習先の施設で、認知症の利用者さんを担当した時のことです。3週間の実習期間も後半になってくると、名前を覚えていただいたり、利用者さんの方から朝の挨拶をしてくださったり、自分の存在を認知してもらえた時はとても嬉しかったです。
栁原
実習で利用者さんから感謝の言葉をいただけた時は本当に嬉しいです。また、実際働いている職員の方のお話を聞けるのもすごく勉強になりますね。座学では経験できないことをたくさん吸収できます。
松岡
私はこの前、レクリエーションの計画を立てる授業がありました。利用者さんの精神や身体のことを考慮して、皆さんが楽しめるレクリエーションを計画するのが楽しかったです。
木村
実践的な授業は楽しいですよね。ちなみに松岡さんはどんなレクリエーションを考えたんですか?
松岡
2列になって、音楽に合わせてボールを渡していくレクリエーションです。他にも実技の授業で、食事介助や車いす介助などを学んでいますが、実際に高齢者の方を相手に行ったことがないので、実習できちんと介助できるかちょっぴり不安もあります。
栁原
授業では利用者さん役も学生ですもんね。私も実際に高齢者の方の介助をさせていただいた際、その違いに驚きました。麻痺がある方の場合などは、細かいところに気を配り、常に緊張感を持って介助する必要がありますし・・・。
木村
授業と実習ではやっぱり違いますよね。僕は最近、喀痰吸引を勉強したのですが、授業では模型を使って実技を行います。本番でもしっかりできるように、人の命を預かっていることを意識して、緊張感を持って学ばなければと思いました。
松岡
一つひとつの学びが、未来の仕事に繋がっているんですね。改めて気持ちが引き締まる思いです。
インタビューの様子

将来、学びを活かしてどんな仕事をしていきたい?

松岡
身に付けた知識を活かし、利用者さんに幸せや笑顔を届けられる介護福祉士になりたいです。ずっと母の姿を見てきたので、母のような介護福祉士になることが目標です。母も、私が自分と同じ職業を目指すことを喜んで、応援してくれています。
栁原
専門学校に入って、同じ業界を目指す仲間と一緒に学べる日々はとても充実しています。そして授業や実習で介護の仕事の楽しさや素晴らしさを実感し、この魅力をもっと若い世代にも伝えていきたいと思うようになりました。就職後も勉強を怠らず、さまざまな資格取得に挑戦し、いずれは自分も、介護職を目指す学生さんたちを教える立場になりたいです。
木村
目標は、実務経験を積み、ケアマネージャーの資格を取ることです。また、利用者さんに信頼してもらえるのはもちろん、同業者からも頼ってもらえるような存在になりたいと思います。祖父をサポートしてくれたケアマネージャーの方に憧れて介護の道を志したので、初心を忘れず頑張りたいです!

介護福祉士等修学資金貸付制度

岩手県では、介護福祉士の資格取得を目指す学生を支援するために、無利子で修学資金の貸付けを行う制度があります。介護福祉士養成施設を卒業後、岩手県内で5年間業務に従事すると、貸付金が全額免除になります。制度の詳細については、岩手県社会福祉協議会福祉経営支援部までお問い合わせください。